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2023.06.21

とても有能な母子健康手帳

1942年、日本では妊産婦の健康管理を基本とした妊産婦手帳が作られ、子供の健康記録である乳幼児体力手帳も存在していました。1948年には、別々だった手帳を一冊にまとめた母子手帳が交付されます。母親と子供の健康記録を一緒に見れる手帳の開発は、世界初の試みでした。

母子の体調の変化や子供の状況などを一冊で一元管理できる母子手帳が配布され始めたのは48年のこと。65年に正式名称が母子健康手帳に変更されましたが、その後も母子手帳と呼ばれることが多く、今に至っています。

昨年7月1日の様式改正に合わせて母子健康手帳の記載が変更されました。変更の主なポイントは以下の2点。

  • 症状などに関する表現を見直し、現在の医学的知見が反映された表現になった
  • 医師などによる記載事項が表面に集約され、必要な措置が一眼でわかるようになった

 

母子健康手帳は、妊娠、出産、新生児および、幼児期の健康記録と情報、さらには子供の成長と予防接種の情報をカバーしています。そして、妊産婦・子供への保健サービスの統合も支援しています。しかし、母子手帳の役割は健康教育だけではありません。女性や家族に手帳の使い手としての当事者意識を生み出す役割をももたらしているのです。

妊娠期から乳育児期までの健康に関する重要な情報が一つの手帳で管理することができるので、母子健康手帳はとても有能だと思いました。日本で発明されたものなので日本でしか使われていないと思っていましたが、ユニセフやNGOなどの協力で、現在はベトナムやミャンマー、ガーナ、カメルーンなど、アジアやアフリカの途上国を中心に50以上の国や地域で広がりを見せていることを知って、とても驚きました。

既往症や予防接種の記録が、大人になって別の病気にかかった際の治療方針を決める重要な情報としても活用できるので、将来もし私に子供ができたら、子供が20歳になるまでちゃんと記録してあげたいと思いました。

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