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現代の社会問題を表す手帳
母子健康手帳が戦時中に作られたことを知った時は、わざわざ戦時中にと思ったが、考案された背景を調べたら納得した。戦争に必要な兵の確保のためだったといえども、その時をきっかけに母性衛生が重要視されるようになったことは、大変素晴らしいことだと感じた。作成に関わった人達がGHQの言いなりにならずに意見を主張して出来上がったことから、当時の人達は行動力に満ち溢れていると感じ、私も今以上に自分から行動しなければならないと思った。オープンキャンパスに参加した際に、元理事長が母子健康手帳の考案に関わっていたことは知っていたが、考案の核にいた人物だったことは初めて知った。内容について、働く女性のための解説や、父親の育児参加を啓発する内容の追加など、昔とは全く違う現代社会にあったものに変化していると実感した。その中でも、乳幼児虐待の防止に関することの充実化が図られている点から、手帳の中身が現代の社会問題を直接的に表しているものでもあると思った。また、中身だけでなく名称の変更にもきちんとした意味があり、時代に合わせて変化していることがよく分かった。手帳が作成された初期の頃は医学的なことを記入する欄が多かったことに対し、今は妊産婦自身で記入できる欄が増えていることについて、親が子供と向き合い考える機会を意識的に増やせるため、非常にいい変化だと思った。やはり親自身で記録をすることで愛情も深まり、産後の虐待を減らすことに繋がるのではないかと思った。調べる前は、母子健康手帳について記録をするものとしか認識していなかったが、妊産婦に必要な情報が載っていたり、親が日記のように記録できたりする欄もあることを知り、手帳の持つ様々な役割を理解できた。自分の母子健康手帳を詳しく見たことがないため、これを機に見ようと思った。私も将来子供ができたらきちんと母子健康手帳を活用しようと思った。
(食物栄養専攻 2年)