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母と子をつなぎ、母を強くする母子健康手帳

私の同級生は、20歳で妊娠し、母になった。その頃私はまだ学生で、周りの友人にも学生が多かった。

年の近い友人に出産の経験者がおらず、SNSもそんなに発達していなかった時代、友人は出産や育児が不安だったに違いない。

連絡を取り久しぶりに会った友人はすでに臨月で大きなお腹をしており、生まれてくる赤ちゃんが楽しみだと笑っていた。不安がないはずがないのだが、そんな様子は感じられなかった。

そこには、２冊の母子健康手帳の存在があった。一冊は友人とお腹の赤ちゃんをつなぐ手帳、そしてもう一冊は友人と彼女の母親をつなぐ手帳の存在だ。妊娠したことをきっかけに、自分自身の母子健康手帳を見直したところ、自分の成長を喜び、幸せを願う母親の気持ちに触れることができた。あぁ、母はこんなに私が生まれてくることを待ち望んでくれていたのだ、成長を願ってくれていたのだと感じることができ、自分自身の出産にも前向きになることができた。母からもらった愛情を、次はお腹の我が子に。友人の母子健康手帳にもたくさんの書き込みがあった。

友人は現在、第一線で働きながら、三児の母としてパワフルに子育てをしている。笑顔の絶えない大きな幸せを、次の世代に継承している。

（S）