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2021.10.06

時代に合わせた母子健康手帳の変化

昭和初期の頃は出産が無事であればよいという意識が一般的であり、妊産婦死亡率も妊産婦死亡数も高く今の65倍近くも高率であった。その理由が妊産中毒で、早期発見と早期治療、早症の予防などに妊娠中の管理が重要であり、死亡を減少するために妊娠早期届出、施設分娩の徹底等が必要であることが分かり、昭和17年7月に厚生省令をもって妊娠手帳規定が交付され、妊産婦は乳児の保健指導その他保護の徹底を図るため、本令の定める所により妊産婦に妊産婦手帳を交付すると記載されていた。昭和初期というと、とても昔の感じもしなく、つい最近のことと感じたので、そんな数十年前と今が違うことにまず驚きました。最初は妊娠期から乳幼児期までに必要な知識が記載されており、雑誌やインターネットなど子育てに関する情報があふれている中、妊娠や出産について信頼のできる情報の媒体としても母子健康手帳は有用になっており、妊婦や保護者が妊娠中や出生日、誕生日など折々に、そのときの気持ちなどを記録できる欄が設けられており、子育て期の記録、子育ての支援ツールとしての応用も期待される程の内容も追加されていて、改正を繰り返してきた。世界の中でもこれだけ母子健康手帳が普及している国は非常に少なく、単に便利だから使うだけでなく常にその時代の母子についてマッチできるように、母子健康手帳に関与してきた人たちの発想を学び、努力の跡を振り返ることの必要性を感じました。

(養護教諭コース 2年)

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