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2022.11.18

~昔と今の子育て~

私が母子健康手帳について調べて思ったことは3つある。

1つ目は、歴史についてだ。1942年まで、「妊産婦手帳」と「乳幼児体力手帳」に分かれていたものが、1948年には1冊にまとまり「母子手帳」となった。1冊になることで、持ち運びや記入がだいぶ楽になったのではないか。いっぺんに見られて、どこに何を書いたかも見返しやすくなったと思う。逆に2冊から1冊にしたことで、書く範囲が狭くなったり、内容が薄くなっていないかが心配だ。今まで書いていた量が書けなくなるのは、親からしたら子供の成長記録が少なくなるわけだ。私が親だったら少し寂しい気分になる。

1966年に「母子手帳」から「母子健康手帳」に改称されたことで、乳児死亡率の低下に繋がったという。名前の通り、健康についてもっと詳しく記載する部分が増えたのだと思う。細かい部分まで記載でき、母親と医師とのコミュニケーションも深まっただろう。

2つ目は、内容についてだ。最初の頃は、発達障害についてはあまり詳しく書かれていなかったが、昭和51年に具体的な設問を設けられた。このことによって、発達障害の早期発見に繋がっていったのだろう。障害の内容にもよるが、発達が遅いのか障害なのかは今でも見分けることは難しい。昔は今よりも医療が発達していなかったので、もっと難しかっただろう。

産後うつという言葉をよく聞く。精神的にやられて、誰にも愚痴を吐けずに1人で抱え込む。私もきっと同じ立場に立ったらうつになりかねない。手帳にチェックシートなどを設けることで、言葉では伝えられないことも医師には伝えられると思う。深刻化する前に助けられる方法があるかもしれない。また、父親の育児参加の推進はとても良いことだと思った。一昔前は女が子育てをするという考えだったが、今はもう古い。

3つ目は、サポート体制についてだ。手帳を持つことで予防接種のサポート体制があったり、昔では食料の配給なども優先的に受けることができたらしい。今では当たり前の存在となり、申請すると子育て一時金などをもらえる。どんどんサポート内容が増え、乳児はもちろん育てる側にもたくさんのサポート体制がついている。

私はこの母子健康手帳を調べることを通して、今まではあまり気にしない存在だったが、調べていく中でとっても深いものだと思った。子供の健康も母体の健康も両方大切なのだと改めて実感した。また、父親ももっと子育てに参加して欲しいと思う。安心して子育てできる環境が続くといいなと思った。

(もみじ)

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