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長年使われ続けてきた母子健康手帳
母子健康手帳を調べて感じたことは、色々ありました。まず1番驚いたのが、母子健康手帳が日本だけではなく、インドネシアをはじめとして採用している国が15ヶ国、一時的に導入した国まで含めると50カ国もあるということです。日本だけのものだと思っていましたが、日本が発祥の地で海外でも使われていることを知り驚きました。
母子手帳の原形となる妊産婦手帳では、流産、死産、早産を防止するほか、妊娠および分娩時の母体死亡を軽減することを主な目的としていました。戦争中であり生活も苦しい状態ですが、この手帳を持っていると生活物資を優先して配布してもらえたそうです。出産後は、「乳幼児体力手帳」というものがあり、妊婦と乳幼児別々の手帳持っていたようです。
私は、入学前のオープンキャンパスで、本校の学長であった瀬木三雄先生が「母子手帳」の生みの親であることは聞いていましたが、さらに詳しく調べると、瀬木三雄先生が学長になる13年前に、「妊産婦手帳」と「乳幼児体力手帳」のように、母と子を切り離した考えに違和感を覚えて、妊婦と乳幼児の内容を一冊にまとめ「母子手帳」として作り直したことを知りました。
それが「母子健康手帳」と名前を変え、70年近く過ぎた今でも基本的なことは変わらず、母子達の為に使われ続けていることを知ってすごいなと思いました。
今回この手帳の歴史を調べるに当たり、自分の母子手帳も見てみました。
私が生まれる前の状態や、私が生まれたときの時間や状態、その後いつどのような予防接種を受けたか、いつどのような病気になったのかなどがしっかりと書いてありました。私の記憶に残っていないくらい小さい頃の記録なので、自分自身の一部として、大切に保管しておきたいと思います。
(現代幼児教育学科 2年)